後部座席から見た北海道沿岸部の景色
私は運転しない。
かといって助手席に座ると視界が開けすぎるため、後部座席に乗るのが好きだ。
そこでは様々なものを見ることができる。
目につくのは、築港、錆びたドラム缶とトタン、デンと置かれている場違いなソーラーパネル、崩れている廃屋、廃業した店、ガラスが割れたままのバス停、森の中にある神社。
道のりは、広がる畑、トンネル、森、林、海のすぐそば。それだけだ。
何度通っても変わらぬ景色が広がっている。
廃屋も割れたガラスも廃業した店も、取り壊されるわけでも修繕されるわけでもなくそこにある。
人が居ない。
いつ通ってもその地の住民を見かけることが無い。
問題提起をする気はない。
ただ、人が居ない。
それだけだった。
北海道 大勢力図!
この地では多種多様な生物が覇権争いを繰り返している。
人間が統治しているのでは?と思った諸君。
概ねあっているがそれは人間が動ける範囲に限ったことだ。
具体的な他勢力をここにあげる。
カメムシ。
昼夜を問わず窓に張り付いてくる。家の中への侵入もお手の物で、不快害虫のお手本のような存在である。数も非常に多く農作物への影響が大きい。
蛾。
こちらは光があれば寄ってくる。街灯などはすでに蛾の支配下にある。夜に明かりをつける事自体が大きなリスクを伴う。こちらも数が多く農作物への影響力が大きい。
エゾシカ。
基本は森の中にいるが、人間の活動範囲内に出てきたときは、注意しなければならない。衝突事故を起こしてしまうと、こちらも死亡する可能性があるからだ。
ヒグマ。
こちらは説明する必要もない。強靭な肉体を持ち、気まぐれに街に降りてくれば、それだけで大騒ぎになるほどだ。北海道の森は、ほぼすべてヒグマの支配下にあると言っても過言ではない。
人間。
現在、最も有力な支配者と見ていいだろう。寿命が長く、長距離移動も可能、知能も高く、作り出した道具には、他に類を見ないほどの破壊力がある。
自らも、その強すぎる力を、コントロールできていない状態である。
さて、ざっと挙げてみたが、これらの中で、今後勢力を伸ばすと思われるのはヒグマである。
根拠としては、人間は広すぎる土地を統治できなくなっている。一方そのころヒグマは個体数を増やし続けている。この二つの要素が大きい。
この二大勢力がどう動くのか?そして、キツネやカラスといった小勢力も、虎視眈々とその機を窺っている。
これからの動向に注目していきたい。
