詩作

硝子の声
触れれば砕ける硝子の声
それでも私は叫ぶのだ
この脆さこそ私の証
砕け散るたびに光を増す

手のひらに残る傷跡が
確かに私を描いていく
痛みすらも抱きしめながら
私はここにあると知る



ひそやかな季節
霜解けの水が大地を撫でる
夜の冷たさを忘れさせるように
けれど、私の中の冬は
まだ微睡みの奥にいる

葉擦れの声に耳を澄ます
「今だ、目覚めるときだ」
けれど、芽吹きの予感は
まるで遠雷のように
響くだけで届かない

風の手が背を押すたび
私は少しずつ沈んでいく
まだ、陽の下には出られない
いまだ、私は影のまま